フォークリフトのタイヤの種類とは?作業場所の状態で選ぼう。


工場や倉庫内の軽作業に大活躍するフォークリフト。
重宝している会社も多いことでしょう。
フォークリフトも車の一種であることには変わりありません。
しかし、バッテリーや車体の整備をしてもタイヤまでは気が回らなない方は多いのではないでしょうか?
でも、普通自動車と同じようにフォークリフトもタイヤの整備が大切です。
そこで、今回はフォークリフトに使われるタイヤの種類をご紹介しましょう。
実は、フォークリフト用のタイヤにもいくつかの種類があるのです。
自社でフォークリフトを使っているという方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。

目次

  1. フォークリフトのタイヤにはどんな種類があるの?
  2. フォークリフトのタイヤを選ぶ基準とは?
  3. フォークリフトのタイヤを長持ちさせるための注意点
  4. おわりに

1.フォークリフトのタイヤにはどんな種類があるの?

まず始めに、フォークリフトの種類やタイヤの形状をご紹介します。
いったいどのような違いがあるのでしょうか?

1-1.フォークリフトの形状の違い

フォークリフトは、リーチ式とカウンター式があります。
皆様がイメージする一般的なフォークリフトはカウンター式です。
リーチ式のフォークリフトはマストが前後に移動できるフォークリフトのこと。
小回りがきくので、倉庫をはじめとした屋内の作業にも向いています。
このリーチ式のフォークリフトに使われるタイヤの種類は選べません。
ですから、リーチ式のフォークリフトを使う際は、地面の形状に注意しましょう。
悪路を走らせすぎると、タイヤがパンクしやすくなるかもしれません。

1-2.カウンター式フォークリフトのタイヤの種類とは?

カウンター式フォークリフトのタイヤは車同様、前輪と後輪から成り立っています。
そのため、エアタイヤとノーパンクタイヤの2種類から適したものを取りつけられるのです。
エアタイヤ、というのは自転車や普通乗用車のタイヤと同じ構造をしています。
ゴムのタイヤの中に空気入りのチューブが入っているため、軽くて扱いやすいでしょう。
また、クッションがきいていますから乗り心地もよいのです。
また、安価ですから劣化した場合も気軽に取り替えられます。
その反面パンクする可能性がありますから、じゃり道などの悪路を重い荷物を載せて走るには注意が必要でしょう。
また、トラックのタイヤ並みに空気圧を調整する必要があります。
ノーパンクタイヤは、中までゴムでできているタイヤです。
重いですし高価ですが、パンクをする心配はありません。
また、タイヤの色が白や緑色のものもありますので、同色の床で使う場合は汚れが目立たないでしょう。

1-3.フォークリフトのタイヤを交換する時期とは?

フォークリフトのタイヤも、乗用車やトラックのタイヤのように消耗品です。
ですから、エアタイヤはナイロンコードという部品が見えてきたら交換のしてください。
ノーパンクタイヤは、タイヤの溝がなくなってつるつるになってきたら交換時期です。
また、フォークリフトのタイヤにもサイズがあります。
タイヤの側面にサイズが記載されていますので、それを見て同じサイズと交換してください。

2.フォークリフトのタイヤを選ぶ基準とは?

フォークリフトのタイヤをどちらにしようか迷っている方は、まずフォークリフトを使う場所を確認しましょう。
凸凹は多いという場合は、サスペンションがあったほうがよいでしょう。
エアタイヤがお勧めです。
タイヤをパンクさせそうな木片やガラス片、さらにくぎなどが散らばっている恐れのある場所で使う場合は、ノーパンクタイヤの方がよいでしょう。
ただし、エアタイヤでもパンクしにくいものがあります。
時々危険なものは落ちているけれど、サスペンションを大切にしたいという場合はエアタイヤを使ってもよいでしょう。
また、前述したようにリーチ式のフォークリフトはエアタイヤやノーパンクタイヤと行った区別がありません。
しかし、ドライビングタイヤという実際に駆動するタイヤには、ゴム製とウレタン製があります。
ゴム製はクッション性にすぐれ、ウレタン製は耐久性にすぐれているのです。
リーチ式フォークリフトは屋内での作業が主ですが、毎日長時間乗るという方はウレタン製に、クッション性を大切にしたいという場合はゴム製にした方がよいでしょう。

3.フォークリフトのタイヤを長持ちさせるための注意点

では、フォークリフトのタイヤを長持ちさせるにはどうしたらよいのでしょうか?
この項では、その方法の一例をご紹介します。

3-1.長期間乗らない場合は、タイヤを外してしまおう

フォークリフトのタイヤは重量があります。
ですから、長時間同じ方向から重さをかけすぎると、自重で変形してしまう恐れがあるでしょう。
なので、北国の雪が積もる地方など「春が来るまでフォークリフトは使えない」などという場合は、タイヤを外しておきましょう。

3-2.切り返しを頻繁にしすぎない

フォークリフトは小回りがきく軽作業車です。
しかし、あまりにも切り返しを頻繁にしすぎると、タイヤの摩耗(まもう)が激しくなります。
フォークリフトで作業をする場所は、倉庫などたくさんの荷物が積んである場所が多いでしょう。
しかし、フォークリフトを何度も切り返さなければならないほど、通路が狭い場合は一度荷物を整理したほうがよいかもしれません。
また、フォークリフトは会社の私有地であれば、普通乗用車の免許がなくても講習を受ければ運転できます。
しかし、不慣れなうちは誰かと一緒に運転したほうがよいでしょう。
運転技術を身につけるまでしばらく時間がかかります。

3-3.定期的に点検をしよう

フォークリフトの多くは、会社の敷地内だけで使います。
もちろん、定期的な点検も義務づけられているのです。
しかし、つい「タイヤがすり減っているが、この位の摩耗(まもう)なら、まだ大丈夫」と思いがち。
また、資金がありあまっているという会社は少ないですから、できる限り使えるうちは同じタイヤを使おうとするでしょう。
しかし、摩耗(まもう)したタイヤを無理に使おうとすると、タイヤが破裂する恐れはあるのです。
また、スリップ事故なども起こりやすくなるでしょう。
ですから、タイヤの点検は義務づけられているものだけでなく、できれば1か月に1度は行ってください。
フォークリフトの消耗品というとバッテリーが有名ですが、タイヤも立派な消耗品です。
すり減ってきたら早めに変えましょう。

4.おわりに

いかがでしたか?
今回はフォークリフトのタイヤの種類についてご説明しました。
まとめると

  • フォークリフトのタイヤにはエアタイヤとノーパンクタイヤがある。
  • エアタイヤはクッション性にすぐれ、ノーパンクタイヤはパンクの心配がいらない。
  • どちらを選ぶかは、フォークリフトを使う場所によって選ぼう。
  • 何度も切り返しをしたりすり減ったタイヤをいつまでも使っているとタイヤの寿命が縮んだり事故の原因になったりする。

ということです。
フォークリフトは軽車両ですが、横転などの事故が起こった場合は運転席がむき出しのため、大事故になりやすいでしょう。
ですから、タイヤのチェックは小まめにしてください。
また、新しいフォークリフトを導入するのだけれど、タイヤをどちらにしようか迷うという場合は、フォークリフトを扱う業者に作業場所を見てもらいましょう。
そうすればお勧めのタイヤを選んでくれます。
また、ゴムは紫外線で劣化するのです。フォークリフトはできるだけ室内に保管しましょう。