フォークリフトのバッテリーの正しい充電方法とは?
小回りがきいて重い荷物を持ち運べるフォークリフトは、いろいろな場所で使われている荷役自動車です。
しかし、一般的な自動車と違ってバッテリーで動きます。
そこで、今回はフォークリフトのバッテリーの充電方法についてご説明しましょう。
充電方法は決して難しいものではありませんが、タイミングを間違えると寿命を縮めてしまうこともあるのです。
また、バッテリーを長持ちさせる方法などもご一緒にご紹介しましょう。
職場でフォークリフトを使っているという方は、ぜひこの記事を読んでみてください。
- フォークリフトのバッテリーとは?
- フォークリフトのバッテリーの寿命を縮める充電方法とは?
- バッテリーが近くなるとどのような症状が出るのか?
- フォークリフトのバッテリーの交換方法とは?
- おわりに
1.フォークリフトのバッテリーとは?
フォークリフトは、荷役自動車の一種です。
しかし、ガソリンではなく鉛電池を主体としたバッテリーで動きます。
現在は、水素ガスを燃料とした環境に優しいフォーリフトなども登場しているようですが、まだまだ使われている場所は限られているでしょう。
フォークリフトに使われるバッテリーは充電式です。
ですから、バッテリーが減ったら充電をしなければなりません。
しかし、充電の仕方を間違うとバッテリーの寿命が減ってしまうのです。
では、どのような充電がバッテリーの寿命を縮めてしまうのでしょうか?
次の項で詳しくご紹介します。
2.フォークリフトのバッテリーの寿命を縮める充電方法とは?
フォークリフトの寿命はおおよそ1200回~1500回充電をしたら、といわれています。
平日毎日充電するとしたら、だいたい5~6年は持つ計算になるでしょう。
しかし、充電の仕方によっては、寿命が短くなる場合があるのです。
この項では、そんな充電方法を詳しくご説明していきます。
2-1.充電をするときを間違える
バッテリーには、「充電をするのにちょうどいい時期」があります。
バッテリーがあまり減っていないのにこまめに充電すると、かえって寿命を縮めてしまうでしょう。
かといって、からっぽになるまでバッテリーを使い続けても「過放電」といって、バッテリーをいためてしまいます。
ですから、バッテリーの残量が25~30%になったころに充電をしましょう。
充電時間はおおよそ8時間程度ですから、終業後に充電をすればちょうどよいですね。
2-2.バッテリーのメンテナンス不足
バッテリーの中には、バッテリー充電水というのが入っています。
この水は充電をするたびにイオン電解を起こして水素ガスと酸素に分解されて減っていくのです。
ですから、必ず定期的に補充しておきましょう。
液切れを起こしたまま充電すると、バッテリーがいたんでしまいます。
しかし、だからといってなみなみと充電水を入れすぎてもいけません。
充電中にあふれると、外箱が腐食する危険があります。
バッテリーの中には充電水が少なくなると、フォークリフトに警告が出るものもあるでしょう。
しかし、定期的な点検を忘れないようにすることが大切です。
また、バッテリーの表面が汚れすぎていても、バッテリーの寿命は短くなります。
フォークリフトを使う場所によっては、バッテリーがほこりまみれになりやすいところもあるでしょう。
充電前に布なのでぬぐってあげてください。
2-3.バッテリーを充電する場所が不適切
バッテリーを充電する場所は、使用するところによって違うでしょう。
しかし、あまりにも高温になりすぎる場所はバッテリーが過充電の状態になってしまいます。
また、充電時間を縮めようと高電圧で充電をするのもやめましょう。かえってバッテリーをいためてしまいます。
特に、冷暖房設備がなく夏場は高温になるという場所は注意してください。
さらに、終業後に充電する場合は、監督をする人がいません。
そのため、より充電する環境には気を使いましょう。
夜間、急に温度が上がるということはあまりありませんが、24時間操業の工場の場合は暖房の向きによっては高温になるかもしれません。
注意しましょう。
3.バッテリーが近くなるとどのような症状が出るのか?
しかし、いくら注意をしてバッテリーを充電し続けても、寿命はやってきます。
バッテリーの充電をくりかえしていると、やがてどんどん充電時間が短くなるのです。
今まで8時間以上かかっていた充電が、半分の時間で終わるようになるかもしれません。
それと比較して、持ちも悪くなります。
フォークリフトの運転中に急にバッテリーが切れる、などということもあるかもしれません。
4.フォークリフトのバッテリーの交換方法とは?
フォークリフトのバッテリーは大変高価です。
ですから、交換を決断するのはためらう人もいるでしょう。
しかし、切れかけのバッテリーを使ってフォークリフトを運転していると、仕事の効率も上がらないです。
この項では、フォークリフトのバッテリーを交換する方法をご紹介します。
4-1.新品に買いかえる
フォークリフトのバッテリーは、新品で買うと100万円以上はかかります。
大変高価な買い物でしょう。しかし、新品で買えばまた5~6年は確実に使えます。
また、購入して1年くらいはメーカーのアフターサービスも期待できるでしょう。
さらに、古いフォークリフトを使っていた会社の場合は、これを機にフォークリフトごと買いかえる、という決断をするところもあると思います。
フォークリフト本体も決して安くはありませんが、古い型のフォークリフトの場合は燃費も悪いことがあるのです。
設備投資の一環として考えてみましょう。
4-2.新しいバッテリーをレンタルする
フォークリフトはレンタルサービスも充実しています。
特に、フォークリフトを使う時期が限られているという会社の場合は、レンタルの方がつごうがよいということもあるのです。
バッテリーだけをレンタルしてくれる会社は少ないですが、本体ごと新しいものをレンタルさせてくれるところは多いでしょう。
新品を購入するよりも安上がりです。
4-3.再生バッテリーを購入する
再生バッテリーとは、古いバッテリーをリサイクルして再び使える状態にしたバッテリーのこと。
フォークリフトのバッテリー以外にも、高価な製品ではよくリサイクル製品が作られます。
再生バッテリーというと品質が心配になる方もいるでしょう。
しかし、再生バッテリーは専門業者もあるほど、需要があるものです。
「安かろう悪かろう」というものではありません。
業者によってはアフターケアも充実しています。
できるだけ費用を抑えたいという方向けです。
5.おわりに
いかがでしたか?
今回はフォークリフトのバッテリーを充電する方法についてご紹介しました。
バッテリーを使って動く製品は私たちの身の回りにたくさんあります。
今回ご紹介したバッテリーの充電方法は、ほかのバッテリーを充電するときの参考にもなるでしょう
バッテリーは高価ですが消耗品でもあります。
ですから、できるだけ丁寧に充電して寿命を延ばしましょう。
また、バッテリーを充電する際は、換気にも気をつけてください。
スマートホンのバッテリーでさえ、充電中は熱くなります。
フォークリフトのバッテリーもある程度の熱が出るのです。
ですから、何台ものバッテリーを同時に充電する場合は、バッテリー同士を密着させないようにしてください。
室温に気を配っていても、バッテリーが発する熱で過充電になる場合もあります。
また、バッテリー切れでフォークリフトが止まってしまうと、事故になることもあるでしょう。
バッテリーの減りはこまめに確認してください。